ある日、私は友人と1泊2日の旅行に出かけた。
ふたりで共有しているカレンダーに旅行の日を入れてあったにも関わらず、夫は旅行に出かけた昼頃「今日が旅行で合ってるよね?」と聞いてきた。
わざわざ確認することに疑問を持ったが、今日から1泊の旅行で合ってるよと返信すると楽しんでとだけ返信がきた。
帰宅する日、夜ごはんを食べて帰ることを伝えると、夫から夕方から会食で出かけるから帰るのが遅くなると連絡がきた。
違和感と女の勘
いつものことなので気にせず帰宅すると、自分の家に違和感を感じた。
女の勘というやつが生まれて初めて働いた。
1泊しか家を空けてないのに何枚も洗濯に出されたタオル、そして夫がパジャマとして着ていたTシャツとズボンが2回分。2人分の食器。
直感的に誰かこの家に来た、と。
胸がざわつき、鼓動がかなり速くなるのがわかったが、平静を装って片付けをした。
そこでさらに誰かが来ていたと思わせるものが見つかる。
捨てられた歯ブラシだ。
そこからはお客様ではない【誰か】が来た、と私は家中を探し始めた。
洗面台の流しに、私のではない女性の髪の毛が散らばっていた。
というのも、私は髪を乾かした後必ずまとめて捨てるのだ。洗面台に残っているはずがない。
急いで寝室に行った。
そこにはぐしゃぐしゃにされたティッシュ。においを嗅ぐと男性のソレのにおい。吐き気がしたが私は探すことをやめなかった。というよりも、やめられない、やめてはいけないという気持ちが強かった。
さらに夫の枕には女性の髪。寝室は同じだがベッドは別々で、何ヶ月も同じベッドで寝ていないため、夫の枕に女性の髪があるのはおかしい。
ここまでの証拠を見つけ、私は招かざる客が来たんだと認識した。
目の前が真っ暗になった。
夫の嘘、そして確信
ここまでクロなのに、私は「夫に限ってそんなこと‥」と夫が不倫していることをどこかでまだ認めようとはしなかった。急に女性の友人が来て、何か事情があって泊めてあげただけ。ティッシュもひとりで行為をしただけ、だと。
そして夫が帰ってきた。
今思えばきっとうまく笑えていなかっただろうし、まともに夫の顔も見れていなかった。
しかし夫は当時私に全く興味がなかったので、私が落ち込んでいることも悲しんでいることも察することはなく、何も気が付かなかった。
意を決して「旅行中、家のことありがとう。お陰で楽しい旅行だったよ。夫さんはどんな2日間過ごしてたの?」と聞いた。
ここで『あー!ごめん。急に来客があって泊めたんだ』と言ってくれることを望んだ。そうすれば女性が泊まっていようとも、この証拠たちとモヤモヤはなかったことにしようと。
しかし返ってきた言葉は「普通だよ。普通に仕事してた」と。いつものように冷たいあの空気で。
この人は嘘をついている。
この瞬間私はサレ妻なんだと気づき、そしてこれから色々なものと闘わなければいけないんだと確信した。
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